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ふじMaaS推進協議会

執筆者の写真: 市川まみ市川まみ

 本日7月30日(火)はふじMaaS推進協議会の傍聴をしてきました。

 令和6年度第1回目ということで、30人以上の公共交通関係者が参加。



 まずは「しずおかMaaSの取組について」しずおかMaaSまちづくり推進協議会の静岡市都市局都市計画部交通政策課と静岡鉄道(株)未来事業創造部グループ企画課からの報告。


 しずおかMaaSは地域主導型コンソーシアムを組成する形で、令和元年から始まっており、既に5年が経過。技術会員制のため、12団体から始まり令和5年度には41団体に。

 まずは2019年に乗合タクシーの運行実験を実施。315回の乗車の内83回、26.3%が相乗りを体験したとのこと。

しずてつMaps!というMaaSアプリも活用したが、コールセンターの利用者が最多で70%だった。

社協から相談を受け、福祉MaaS実験も会員制で実施していたりと、この5年間様々な実験を行ってきた様子。

しかしながら、様々なAIオンデマンド交通実験を行った結果、移動手段に困っていない人が多数ということが見えてきた。

そのほかにも中山間地MaaSの実験のお話もあった。



 次に「地域の交通課題に係るMaaSアプリの現状と今後について」ジョルダン株式会社 MaaSデザイン部統括部長(乗換案内サービス/事業戦略)J MaaS株式会社 岡田円取締役の講演。


 両者が言っていたのは、MaaSはまちづくり。


 しかしながら、MaaSアプリに地域の行政や観光サービスを入れていくと、複雑化するし、アプリを作るだけでも2億程度必要となってくる。


 そこで、日本版MaaSとはどうあるべきか。


 地域と移動に共通・共有・共助すべきポイントである、防災情報・地域イベント情報・リアルタイム運行情報・乗車券購入・交通機関の予約決済・地域共通通貨がMaaSのプラットフォームとなる。


 MaaSの基本的な考えは、特定地域の中の交通をより良くするもの。広域も中長期もカバーする必要があり、隣の市や他の市区町村と連動できる、飛び石広域連携であることが重要。


地域の最大の観光資源は「ひと」であり、その「ひと」に出会わせるのが交通だ。


MaaSには、プロモーションが重要であり、地域にどれだけ浸透させていくかは、人的なプロモーション努力次第。例えば地域イベントと絡めるなど、多角的に周知していく必要がある。



 しかしながら、MaaSは社会活動だから儲からない。

現在はまだ電話予約が多いが、20年後にようやくデジタルネイティブ世代になる。

それまで事業者はどうこらえるかが重要だ。




 最後に、「令和6年度の「ふじMaaS」の取組について」富士市都市計画課からの報告。


 今年度は、この協議会の運営に加え、AIオンデマンド交通(のるーとふじとMaaSアプリ連携と、既存路線へのシステム導入促進)、自動運転(新富士駅ー富士駅間基礎調査としない行動での実証運行)を行っている。


 来年2月12日にふじMaaSシンポジウム(仮)を交流プラザで行う予定とのこと。






 先日都内で参加した早稲田大学井原准教授の地域公共交通特別講座でも、DX・GXをしたからといえ、利便性は高まるが、公共交通は救われないと言っていた。

 公共交通のため、というよりも「MaaSはまちづくり」という目線で考える必要があると思う。


 やはり、公共交通を現在使っていない、今、困っていないひとが重要だ。

 また、公共交通に関しては、まずは使ってもらうための仕掛けを考えていく必要があると思う。

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