3日(土)はラホール富士にて、富士市暴力追放・薬物乱用防止市民大会が行われました。
元ヤクザで弁護士となった諸橋仁智氏の特別講演
立ち直ることを諦めてはいけない
〜「元ヤクザ」弁護士だからこそ見えること、言えること
諸橋仁智氏は、福島県いわき市出身の1976年生まれで、むしろ学生時代は成績優秀!
しかし14歳で父が亡くなり寂しさから夜遊びをはじめ、東京大学受験に失敗し、東京で浪人中予備校で知り合った友人から貰った覚醒剤に手を出す。
二浪中には週一で覚醒剤を使用。覚醒剤を手に入れるためヤクザと付き合うようになり、気付けば売人に。
そしてだんだんと友達がヤクザばかりになっていく。
学生時代、周りがみんな刺青を入れていて、自分だけが入っていないことに恥ずかしさを感じ、自身も刺青を入れる。
誰に囲まれているかで、常識や世界観は変わってしまう。
ヤクザ時代の月収は150-300万。
そんな大金を手に入れていたら、まっとうな仕事に就こう、真面目に働こうとは思えない。
しかしながら毎日何度も覚醒剤を使うようになり、妄想・幻覚・幻聴に囚われはじめる。
ヤクザ仲間から薬をやめろと言われてもやめず、覚醒剤に狂って組から破門。
渋谷スクランブル交差点のど真ん中で事件を起こし、精神病院→逮捕→刑事裁判
そんな折、母が差し入れてくれた一冊の本。
大平光代弁護士著の「だからあなたも生き抜いて」を読んだことをきっかけに、留置所で勉強を始める。
自分の人生を投げやりにしてしまったことを後悔し、裁判で「司法試験を目指す」と宣言!
裁判官からの「君ならできる」と言う言葉の力は偉大だと思う。
そして裁判の年には宅地建物取引主任者試験に合格し、7年後には司法試験に合格💮
諸橋さんは居場所があることが重要だと。
この間にも5回スリップ(また手を出してしまう)をしたらしいが、これは薬物を抜くために必要、通る関門だと言う。
最後に薬物を使用したのは15-6年前。
間隔が開いて行って最終的にはやめられる。
しかし、今もやりたい。
やめたのではなくやってないだけ。
やってない1日の積み重ねで、やらない期間を増やす。
薬物の魅力が頭から消えることはない。
やり直しのコツは、生活リズムを正し、悪い人間関係とは離れ、自分の人生、生き方に対してしつこくなる=投げ出さない、諦めない。
ちょっと失敗してもやり抜く。コツコツ努力
仕事はあっても帰る場所がない。
地域とのつながりや帰る場所。
町が受け入れてくれたら大丈夫。
諸橋さんも現在は町内や消防団、地域のお祭りなどに参加し、地域とつながることを大切にしているという。
地域が受け入れることで、再犯を食い止めることができるかもしれない。
優しい社会を目指そう。
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