top of page

富士市総合計画について

2025年06月30日(月)

一般質問Vol.9

1.富士市総合計画について

2.ごみ収集の課題と今後について

ree

1.富士市総合計画について

 市の最上位計画である総合計画は、1969年に基本構想の策定が義務づけら

れましたが、2011年に義務づけは撤廃されました。しかしながら、本市では

半世紀以上策定している総合計画について、以下質問する。

(1) 本市では誰が総合計画を策定しているのか。

(2) 総合計画はどれだけの人に知られ、共通して目指すまちづくりに生かさ

れているか。

(3) 総合計画は市長のマニフェストとリンクしているか。

動画14.00〜


市長(小長井 義正)

 市川議員の御質問にお答えいたします。


 初めに、富士市総合計画についてのうち、本市では誰が総合計画を策定しているのかについてでありますが、自治体の総合計画は平成23年の地方自治法改正により策定の義務づけが撤廃され、法的な策定根拠がなくなりました。しかしながら、総合計画は市の最上位計画として長期的な視点で総合的かつ計画的な行政運営を行うためや目指すべき将来像を明確にし市民や事業所の皆様と一体となってまちづくりを進めるための指針等としての役割があることから、全国地方自治体改正後、議員発議により富士市政に係る重要な計画の決議等に関する条例が改正され、市の方向性を位置付ける重要な計画である総合計画の基本構想及び基本基本計画は議決事項とされました。この雨、本市の総合計画は、市民懇談会や総合計画審議会をはじめとした様々な手法により、市民や事業者、各団体の方々の意見を伺い、最終的には議会の議決を経て、市が策定しております。


 次に総合計画はどれだけの人に知られ、共通して目指すまちづくりに生かされているかについてでありますが、総合計画を策定する際には、審議会や懇談会の設置、ウェブサイトの活用、世論調査やじ要素アンケート、パブリック・コメント等を実施し、周知と併せて市民活動や企業の現場から意見を伺いながら策定に取り組みました。また、策定後には「広報フジ」への掲載やしない全地区での説明会による周囲を行い、それ以降毎年、行政懇談会において基本目標に基づく事業を紹介するとともに、ホームページ上にせいか指標の達成するなど、周知に努めております。総合計画のまちづくりの生かし方につきましては、総合計画は市の最上位計画として各分野における個別計画を策定する際の指針であることから、総合計画や理念や方向性は個別計画を通じて事業に反映されます。また、成果指標に係るモニターアンケートの結果や各実施策におけるKPIと取り組み評価を毎年度の実施計画策定に活用するとともに実施計画のうち、大規模事業を中心にヒアリングを実施するなど、予算編成にも生かしております。さらには、国や県が本市に係る計画を策定する際及び事業を実施する際の協議のほか、国や県への補助金申請などにおいて活用しております。


 次に、総合計画は市長のマニフェストとリンクしているかについてでありますが、本市の総合計画の構成は目指す年の将来像を示した基本構想、具体的な施策の体系を明らかにした基本計画、施策を具現化するための事業を示した実施計画の3層構造おなっております。このうち、基本構造及び基本計画は市政にかかる重要な計画として市議会の議決を経て策定する計画であり、中長期的な行政の継続性という観点からも、選挙の際におけるマニフェストの見直しなどの機会を捉え、変更するものではないと考えております。このため、私のマニフェストや試作などにつきましては基本構想及び基本計画を踏まえた上で、具体的な事業として、毎年度策定する実施計画にお言いて反映している所であります。今回策定する後期基本計画は基本構想に掲げる目指す都市像とのギャップを埋めるため、今後5年間に取り組む具体易な施策の体系を明らかにするものでありますので、後期基本計画とマニフェストをリンクする考えはありませんが実施計画にマニフェストとの関連性を明示することについて検討してまいります。


3番(市川 真未議員)

 市長に御答弁をいただきましたので、通告の順に話していきたいと思います。

まず1つ目、富士総合計画について、環境変化が激しい昨今の中で、長期計画の実効性の確保が困難であることと、計画が総花的、つまり無難でめりはりがなくて、わかりづらくなっていたりだとか、形骸化していることを理由に総合計画を廃止した自治体もあります。

 質問(1)の本市では誰が総合計画を策定しているのかについて、市長答弁では本市の最上位計画であり、長期的なビジョンを描くとともに指針になるものだというふうにお答えいただきました。つまり市の指針となるものであれば、市民と共に作り上げられるべきだと思います。

そこで、今回、総合計画を拝見したところ、一番後ろのところにも、様々な形で市民参画するために、例えば無作為抽出でたしか120人の市民の方にしっかりと意見を聴いていたり、それによりサイレントマジョリティーの声をしっかりと掘り起こすような努力もされているんだなと感じました。

 議長のお許しを得て、資料を配付させていただきましたので覧ください。

ree

 

 まず1ページ目、富士市総合計画は基本目標が7つに分かれているんですが、その7つのうち、一番上の基本目標1、安心できる暮らしを守るまち、その下に個別計画がひもづいているんですが、これをざっと見ただけでも本当に多いなと感じます。

 左下に自治体総合計画に関するアンケートの一部を抜粋させていただいておりますが、総合戦略を策定したから、個別計画だけで問題がないから、マニフェストがあるからという理由で、今後総合計画を策定しない、もしくは今後どうするか分からないという自治体もあるようです。

 そこで、総務部長にお伺いしたいと思いますが、総合戦略もしくは個別計画、そして市長マニフェスト、予算だけでは足りないのでしょうか。それがあるにもかかわらず、本市では総合計画を策定している理由について御見解をお聞かせください。


総務部長(江村 輝彦君)

 議員お示しの資料は、実際に私も調べましたら、全国で1538市区町あって、そのうち760市区町がこのアンケートに回答したようでございます。そういった中で、先ほど議員おっしゃったように、総合戦略があったり、個別計画があったりするから要らないんじゃないかということでございますが、まず総合戦略ですけれども、本市における総合戦略といいますのは、総合計画の中で掲げた重点課題に対して迅速かつ効果的に取り組んでいくためでございまして、それらを明確にすることで問題解決を図るものでございます。ただ、そういった総合戦略だけでは、市の最上位計画として、総合的かつ計画的に行政運営を行う指針という役割は担えないかなと思っています。

 また、個別分野につきましては、各分野には様々な個別計画がございます。今、議員のほうで1つ、基本目標1のところをお示しいただきましたけれども、全部数えましたら70ございました。70の個別計画がひもづいているわけですけれども、本市には様々な事業がございますが、これだけあれば問題がないかということでございますけれども、そもそも個別計画を策定する際は、その大本の指針がなければ各個別計画の目指す大きな方向性が定まりません。このため、市長答弁にありましたけれども、総合計画は個別計画を策定する際の指針となっています。また、総合計画の理念などは個別計画を通じて各事業に反映させておりますので、それぞれの個別計画と指標を共有するなど、市の最上位計画として各分野の個別計画を包括する役割も総合計画は持っています。六次総を策定した際には、国の計画や制度との整合を除いて、可能な限り総合計画と個別計画の期間も今回そろえたということの中で、包括度と一体性を高めているということで、やはりそういった意味でも総合計画は必要だと我々は認識しています。 


3番(市川 真未議員)

 総務部長がしっかりと個別計画の数を把握されていて、すばらしいなと思いました。同アンケートの中で、きっともう読んでいただいているのかなと思うんですが、個別計画の数を把握している自治体は40%しかいませんでした。多分ほとんどの自治体が多くあり過ぎて分からない、把握し切れていないという現状がある、それも課題だと感じています。

 今、総合戦略について説明いただきましたが、重点課題に迅速に取り組むために、総合計画を指針として具体的に策定していただいていると認識しましたが、こちらの総合戦略は総合計画が定められた翌年、2023年に新たに改定されたものだと認識しております。本市ウェブサイトのほうには、総合戦略は総合計画の着実な推進を先導する、今説明いただいたとおりですね。総合計画のための戦略計画、計画のために計画をするみたいな形になっているのかなともちょっと思ったんですが、実際、そちらの同じアンケートの中で、3割以上の自治体で総合計画の数値目標と総合戦略の基本目標、KPIとの関連性が考慮されていない実情があるというふうに書いてありました。

 そこで、改めて総務部長にお伺いしますが、本市では、総合計画の数値目標と総合戦略の基本目標やKPIといった関係性がしっかりと考慮されているのか、お伺いします。


総務部長(江村 輝彦君)

議員おっしゃるとおり、実際に今我々はデジタル田園都市総合戦略、第2期富士市まち・ひと・しごと創生総合戦略ですが、このタイミング、期間もしっかりそろえました。もちろん議員指摘のとおり、KPI、指標といったものも総合計画と総合戦略はそろえてございます。

以上です。


3番(市川 真未議員)

 しっかりとそろえているということで、安心いたしました。静岡県内の菊川市の例を少し取り上げさせていただきますと、菊川市ではよりスピード感を持って柔軟かつ的確に対応ができるよう、総合戦略と総合計画を一体化することを計画しています。こちらはしっかりとウェブサイトのほうに、これからどのように統合していくのかというスケジュールも載っているんですが、こちらのウェブサイトの言葉を引用しますと、総合計画と総合戦略は、役割の違いからそれぞれで策定することが望ましいとされていますが、両計画に同様な施策が位置づけられている場合が多く、進捗管理も別々で行う必要があり、市民に対しても説明が難しくなっています。

ree

 そこで、総合計画と総合戦略を一体化することで一貫的な取組をすることが可能となり、1つにまとめることで、施策や事業の進捗管理がしやすく、両計画の違いや連携が分かりやすくなり、市民への説明も容易になりますと書いてありました。ここでもしっかりと、策定は別々ですることが望ましいが、やはり市職員の労力、進捗管理も別々で行わなくてはいけない、市民にとっても分かりにくいといった市民目線、そして職員目線の観点から統合していくという方向性を示しております。

 個別計画には、先ほどちょっと触れさせていただきましたが、こちらも同様に同じアンケートをまた引用させていただきますと、総合計画の策定に際して、個別計画に関しても、やはり計画目標だとか期間とかを整合、または類似の計画を整理頓することで、総合計画に一体化、統合することで廃止した個別計画があったりとかするものなんですが、そこで総務部長にお伺いします。

 富士市でもそのように個別計画に対して、総合計画を一体化したりだとか統合することで計画の廃止を行っているのか、お伺いします。


総務部長(江村 輝彦君)

 70の個別計画があるわけですけれども、総合計画をつくる際に個別計画を連動させてという部分については、今私のほうで把握しているものはございません。申し訳ございません。以上です。


3番(市川 真未議員)

 こちらはアンケート結果で実際10%の自治体しか行っていなかったので、多くの自治体でなかなか見直しはされていないのかなと思いますが、やはり70という個別計画はとても多く感じます。実際に国から要請されているものも多いので、策定の中で減らすだとか廃止するということがなかなか難しいものもあるかと思いますが、できるだけ負担を減らすよう努力していただきたいなと考えています。

 質問の(2)総合計画はどれだけの人に知られ、共通して目指すまちづくりに生かされているかについて、総合計画ができてからの周知、例えば「広報ふじ」を使っていたりだとか、市民話会、地域のほうに出向いて説明しているということで、これが個別計画を通じて、また反映されているということでした。

 ここで一度、福岡県の古賀市長のブログを引用させていただきます。「行政のつくる計画の冊子は堅苦しく、文字ばかりで、分厚く、読む気にならない。というか、もともと関心を持ってもらえない。ページをめくってもらえない。そもそも、行政は住民の皆さんに読んでほしいと思っているのか?!」「まちづくりの指針なのに、正直に言って、これまで市民の皆さんにその存在をどれほど知っていただけていただろうか」。そこで、スタイリッシュで、かっこいい冊子をつくり、他市町村にも配付したところ「ステキな計画!キレイでワクワク!」「行政らしくない」「読む気になる」、そんな声があったそうです。また、お隣の静岡市では総合計画の「トリセツ」をつくっております。こちらをぜひ見ていただきたいんですが、まず「みんなの住むまちの未来を“一緒に考えてみよう”」と始まっておりまして「2030年のあなたに2030年のこのまちはどう映っているのだろう」「『まちづくり』で大切なことってなんだろう?」「みんなの声」、そして「こんなのでどうかな?」「それならこうしよう!」と主な取組が書いてありまして、こういった自分事として捉えられるような構成になっていて、とても読みやすいです。そして、この「トリセツ」の一番最後には「ここまで考えてきたまちづくりのプロセスを形にしたもの、それが「総合計画』です」「どうですか?こうやって自分事として総合計画のことを考えたら、何だかワクワクしてきませんか?『私もまちづくりのことを考えてみたい、関わってみたい』と思いませんか?」と締めくくっています。本当にこちらの冊子はすごくわくわくして、ああ、一緒にこのまちをつくっていくんだという気持ちにさせられました。

 ここで総務部長にお伺いしますが、ぜひこういった事例を参考に、富士市でも市民と共に未来を目指したいと思うのですが、やはり総合計画だけだとなかなか分かりづらいところがあります。もう少し市民目線に立った何か新しいことを考えていただきたいと思います。御見解をお願いします。


総務部長(江村 輝彦君)

 今、他市の事例を紹介いただきました。現状、確かにほかの市、町と一緒なんでしょうが、冊子が分厚かったり、データも各成果指標をウェブサイト等でお知らせしていますが、分かりやすいかといいますと、それについてはなかなか検討の余地があろうかと思っています。やはり議員おっしゃるとおり、スタイリッシュで、かっこよくて、若い方々も富士市のやろうとしている行政の施策の方向性が伝わるようなものは非常に重要かと思いますので、これにつきましては、これから策定するに当たりまして、担当する部署の職員、若手職員、そして、一般市民の方もまた今回も話一前回の120人というほどではなくて、7つの目標がございますので、今のところ、1つの目標に大体7人ぐらいずつで50人ぐらいの市民の方々からも御意見をいただこうと思っていますが、そういった伝え方、発言の仕方。策定するプロセスだけではなくて、その後の分かりやすく伝えるような方法も、ぜひいろんな形の中で検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。


3番(市川真未議員)

 今、総務部長から前向きなお答えをいただけたかと思います。やはり見たいと思える、そして、見ていただけることによって、旅定する職員のモチベーションも上がったりだとか、富士市を一緒に使っていくんだという気持ちの醸成にもつながるかと思いますので、ぜひそういった形で取り組んでいっていただければと思います。

 ここで、今度は庁内での活用についてお話しさせていただきたいんですが、やはり多くの計画があり、それがそれぞれで動いていると、時間もかかるし、漏れも出てくるのではないかなと思います。計画や予算。予算のほうは連助されているということでしたが、前回、私、全員協会のほうでもお伝えしたんですが、やはり行政評価だとか、人事評価だとか、ほかのシステムとー体的に連動することで、ようやく効果的に運用することができるのではないかと考えています。

(3)の総合計画は市長のマニフェストとリンクしているかの質問に移らせていただこうと思うんですが、こちらについては、市長マニフェストに合わせて変更するものではない、実施計画のほうにマニフェストとの関係を明記していくということで、マニフェストとの関係を明記していただけるということが一歩前進なのかなと思いました。現状だと市長がどういった思いを持っているのかというところがなかなか分からないので、そこに入れることでしっかりと市民にとっても反映されて、選挙が意味のあるものになってくるのかなと思います。

 資料の2ページ目を覧ください。こちらの左側に富士市総合計画を載せさせていただいておりまして、もともと私がつくっているライフプランの表を引用したので、私が生まれた1988年からスタートしているんですが、そこで市政が3期ごとに替わっている中で総合計画は、例えば鈴木尚市長のときは奇跡的に最初の10年間が一緒なんですが、それ以外はばらばらに動いているという現状があります。今度、右側の表、菊川市の総合計画のほうを引用させていただきました。菊川市も以前は、本市と同様に基本構想が10年、そして基本計画が5年でした。ただ、その一方で、市長候補者が有権者の支持を得て当選した市長マニフェストがあることにより、1つの市が 2つの政策体系を持っているということで、それだと、つまり上位計画である総合計画がある、誰が市長になってもいいということになってしまいます。

 そこで、第二次総合計画の策定に当たり、一つの自治体として最上位の政策が2つあることは、市民にとっても市の方向性が見えにくいのではといった考えから、この2つの政策を1つの計画、政策体系にすることとしました。構成は、基本構想が9年、重点事業は市長の任期と同じく4年、代わりに最初の1年、マニフェストの調整期間を設けて、しっかりとリンクするようにしています。市民目線をしっかりと意識して、民意である選挙結果を反映させて、意味のあるものにするという姿勢がうかがえるなと思いました。

 こうなると、選挙も意味のあるものになってくると思います。また、岐阜県多治見市でも市長のマニフェストとリンクするように総合計画が構成されておりまして、4年間の歳入歳出の予測を外すことを想定して、上限と下限値を設けておりまして、それにより財政のマクロの話もできるようになっていたりします。先ほど取り上げさせていただいた福岡県古賀市では、基本構想とアクションプランの2層で構想しておりまして、アクションプランというのが具体的な施策だとか事務事業を示しておりまして、期間は4年間で、社会経済情勢の変化に対応したりだとか、やはり実効性、弾力性を備えた計画にするために毎年、ローリング方式で見直していて、これも決年度の予算編成につなげているということでした。また、市民の幅広い意見をしっかりと期総合計画に反映することを目的としたタウンミーティングが開催されています。こちらはウェブサイトのほうでも期総合計画に反映するとうたっているので、そうすることで、自分たちの意見がしっかり未来に反映されるんだと市民も感じられるはずです。

さあ、3つの事例を紹介させていただきましたが、最後にお伺いします。年表を見ていただいて分かるように、現在の第六次総合計画はあと6年です。つまりその間、市長選挙が2回あります。総合計画の在り方を考え直す機会というのはいつだとお考えでしょうか、お答えください。


総務部長(江村輝彦君)

 まずその前に、議員の資料の平成14年のところが鈴木尚市政と第四次総合計画のタイミングが合っていますのは、実は第四次総合計画はその前の平成13年からでございまして、和2年、コロナ禍のときに空白の期間があったものですから、多分議員は後ろからバックキャスティング的に計算されたと思うんですけれども、ずれておりますので、その辺は承知おきください。

そういった中でお答えいたしますけれども、やはり総合計画は、市民、事業者、行政が共通で目指すまちづくりを進めるための指針、または、市財政の長期的な展望を踏まえ、総合的かつ計画的な行政運営を行うための指針といった役割を担っていますので、本市としては行政の継続性といった観点からも、市長の任期によってこれらの役割に影響を及ぼすことは避けたいと考えております。また、先ほど来、市長答弁にもございましたけれども、基本構想と基本計画は議会の議決案件でございます。そういった中で、やはりマニフェストのような色濃いものと議決を経て進めていくようなものとはちょっとそぐわないかなというふうに考えております。そういったところでは、今のところ、本市においてはそこに合うような形の見直しは行わない、従来どおりの5年、10年という形で総合計画のほうは策定をしていきたいと考えています。

以上です。


3番(市川 真未議員)今、総務部長から、議決を経てというものと市長マニフェストというのはそぐわないのではないかということがありましたが、そちらについてもう少しお伺いしたいのですが、どうしてそぐわないのでしょうか。


総務部長(江村 輝彦君)

 市長答弁にございましたが、まず、総合計画は基本構想と基本計画と実施計画の3層構造になっています。そして、上2つ、基本構想と基本計画といったものは、議員の皆様は市民の代表でございますので、皆様の了解を得て構成されております。そして、3つ目の実施計画は毎年策定しておるもので、ここに市長のマニフェストが反映されているところでございます。そういった中で、先ほど申し上げました毎年策定する実施計画の中には市長の思いが盛り込まれて、そして運営していくんですが、基本計画、基本構想といったものは、長期的に見ていく中で議員の皆様の理解をいただきながら進めていく。これは市長の考えや市長が誰かということではなくて、長期的な視点の中で、そして、市民の代表である議員の皆様の了解を得ながら進めていくものですから、そことはそぐわないということでございます。

以上です。


3番(市川 真未議員)

 そもそもこちらの3層構造があるからというところもあるのではないかなと私は思ったんですが、以前、事務事業評価について一般質問させていただいたときにも、結局ここと壁合性を取るのがなかなか難しい部分もあったりして・・・・・・。なので、例えば基本構想はやはり大きなビジョンなので、そこを市全体で目指していくということは理解できるんですが、もう少し小さなところ。私たち議員も選挙で、民意の下、選ばれていますが、市長も同じく選挙で、民意で選ばれておりますので、私は市長選挙で掲げた公約も取り入れない限り、どうやったらそれが市民にとってしっかりと分かるのかというところに疑問を感じざるを得ないなと思いました。

 例えば実施計画のほうにマニフェストを反映していただけるということでしたが、こちらの実施計画だと1年単位になってしまうのでしょうか。それともこの実施計画の場合だと、例えばマニフェストは、市長任期4年間でそれがどういった形で動いたのか、分かるような形で見られるのか、お伺いしたいと思います。


総務部長(江村 輝彦君)

 毎年策定していますが、然市長は4年任期の中で、実施計画は非常に多くの事業がございまして、その中に市長のマニフェストが盛り込まれている。

 逆に言いますと、市長が2期目、3期目のときには、これまでの実施計画というものをリンクさせながら、そして自分のマニフェストとしているところがございます。しかしながら、市長答弁の一番最後にあったとおり、実施計画の中にこれがマニフェストですよと明確にしたものはございませんので、そこが分かりにくいというところが課題としてございますから、これについては、その辺の関連性を明示することによって、実施計画を進捗管理するときに、市長のマニフェストがどのようになされているのか、また、課題があるのか、その辺がより見えてくるのかなと思います。現状その辺がまだちょっと明確にひもづけることができていないというところが課題でございます。

以上です。


3番(市川 真未議員)

 では、今後はしっかりとマニフェストも分かるように反映していただけると、それを検討していただくということで期待したいなと思います。

 ここで小牧市長の言葉を引用させていただきます。


 「私は市長選挙において毎回マニフェストを掲げ、着実に実現してきた。マニフェストについては、1期目は40のうち38、2期目は33のうち32、3期目は48のうち47を、達成(もしくは推進)しており、これはマニフェスト全体の96.6%を占める。着実な実現のカギは、マニフェストを総合計画等に反映させる仕組みを構築したことである。私の市長就任時、市にはスタート間もない計画期間10年の総合計画があったが、当時の総合計画は、人口が増える前提で策定された総花的計画であり、私が進めようとしている市政の姿とは相容れない。市長が代われば、当然、総合計画も変わるべきである。」


 市長の公約は市民との約束事です。今年は12月に市長選挙があります。市長が替わっても、市職員は替わりませんが、しっかりと市民の民意が反映される市政運営を目指すことを要望し、次の項目に移ります。

コメント


bottom of page